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徹底解説!植物由来のヴィーガンレザーブランドの代表が語る「ヴィーガンレザーって本当に環境に優しいの?」

目次

皆さん、どうもこんにちは。LOVST TOKYOの唐沢です!

最近よくうちのアイテムには、「アップルレザー」という植物由来のヴィーガンレザーを用いているんです!
なんてご紹介させていただくと、

「ヴィーガンレザーって最近よく聞くけど、そもそも何なの?」

「ヴィーガンレザーって本当に環境にいいの?」

なんてお声をいただくことが多くなりました!ありがとうございます^^/

そこで今日は、「ヴィーガンレザー」についてご説明させていただくと同時に、果たしてそれが動物に優しいだけではなく、本当に環境にも配慮されているものなのか一緒に考えていきたいと思います。

 

ヴィーガンレザー徹底解説1「いわゆる「レザー」って世間で呼ばれるもの」

まず最初に、いわゆる「レザー」と呼ばれているものには、大きく次の4つに分けられていると思います。

ヴィーガンレザーとは②
皮革(レザー)の分類

天然皮革(いわゆる本革)

天然皮革や本革と呼ばれるレザーは、本物の動物の皮をなめした革のことです!

天然皮革に用いられる動物にはいくつか種類があります。

  • 牛:国内で出回っている天然皮革製品の大部分が牛革。
  • 豚:数ある天然皮革のなかで、唯一国内自給率100%。
  • 鹿:日本で最も古くから生産されてきた皮革の一つが鹿革。

このほかにも、馬やカンガルー、ヒツジやヤギの革もありますね。

また、天然皮革の大きな特徴は、耐久性と独特の質感です。
寒さや衝撃から動物の身体を守る役割をしている皮から作られる革製品は寿命が長く、適切に手入れをすることで10年以上使い続けることもできると言われています。その質感や模様も一つとして同じものはなく、動物由来ならではの独特の風合いが特徴ですね!

お値段はレザーだからと言って高いということもなく、ことらもピンキリです。
素材のものになっている「原皮」は畜産業者から買取をしているため、お肉の供給と重要により、価格に流動性もあるもの確かです。しかし、「カーフスキン」のような若い子牛を屠殺して取れるレザーはその品質の高さから高価です。

また、その「レザー」自体がブランド化しているものはしっかりと生産管理されていると思うので、それなりの値段だとは思います。一般的に大量に流通しているものであれば値段は思っているより高くないかもしれません。

 

合成皮革(いわいる合皮)


合成皮革の構造 (東京都クリーニング生活衛生同業組合サイトより)

人工繊維 (ポリエステルやコットンの織物)とPVCやポリウレタンなどの樹脂を合成し本革のみためを再現しているを合成皮革(合皮)と言います。

合成皮革は、天然皮革と比べて安定的な品質で大量生産が可能でになります。基本的に1m幅で単一サイズに生産が可能なため、製品化の際に無駄が少なくて済みます。

製品寿命は、3~5年程度と言われていますが表皮に用いている樹脂の質や、メーカーの技量にもよって異なります。そのため市場に出回っている合成皮革の値段もピンキリです!
→よくプチプラなどが販売しているカバンに使われている合皮はあまり良いものではないので本当に劣化が早いと思います、、、

また、合成皮革の大きな特徴は、軽量で水に強いという特徴です。
本革のような重みはなく、水に濡れてもこれといってメンテナンスがいらないので、より日常使いに適しています。そして最近はコロナが流行ってしまったことから、よく肌に触れるものには、動物の皮よりも抗菌面で優れている合皮のレザーが採用されることが増えてるみたいです!

 

人工皮革(いわゆる人皮?って呼ぶのかな)

合成皮革と似た素材に、人工皮革というものがあります。簡単にいうと人工皮革は、合成皮革のアップグレード版という感じで覚えておけば良いと思います。

軽量で水に強いという特徴も同じですが、より本革に対しての再現性が高い質感になっています。こちらも物によっては5~8年以上使えると言われており、合成皮革よりも耐久性に優れています。よってお値段も合成皮革よりは高いです。

人工皮革は、合成皮革と同じく非動物性由来の人工繊維と樹脂から作られますが、両者の違いはその製造方法です。


人工皮革の構造 (東京都クリーニング生活衛生同業組合サイトより)

合成皮革ではその土台に織物の層を用いるのに対し、人工皮革では不織布で土台の層を作ります。表面に樹脂の層を施す点はどちらも共通していますが、製造方法にも違いがみられます。

とは言ったものの製品化された後では素材が張り合わせされているので、見分けられないですよね、、、なので結局のところ商品タグに「合成皮革」「人工皮革」と書いていると思うのでこちらも確認してみてください。

ちなみに「合皮」も人工的に作られたものではあるので、言ってしまえば「人工皮革」と表現しているブランドさんも多いです。悪意があるとは思いませんが、しっかり合成皮革と人工皮革の違いを理解した上で発信してほしいですよね、、、合皮のことを人工皮革と言っているブランドさん見ると、「それ勘違いされないかな?」って思う時があります。

 

植物皮革(バイオレザー /植物性レザー/植物由来のヴィーガンレザー)

そして最後に、分解した植物原料とポリウレタン樹脂を合成した植物皮革(植物由来の合成レザー)になります。

最近、世界中でバイオレザーがどんどん開発されていって、私が知っているだけでも、アップル、パイナップル、マッシュルーム、サボテン、マンゴー、ココナッツ、グレープ、コーンなどなどたくさん種類が増えてきている印象です!徐々に盛り上げってきてきましたね!


アップルレザーの構造

また、その製法には、弊社で取り扱っている「アップルレザー」のように乾燥物を粒子状に分解したものを樹脂と混ぜ込んで原料の一部とする製法や葉っぱの繊維質を利用しそれを裏面の基布として上に樹脂層を張り合わせるもの、そして「マッシュルームレザー」のようにそれ自体を培養して大きくしていくような製法があります。

下記に各種、植物由来のヴィーガンレザーの記事をまとめてみました。気になる植物やフルーツがあったら是非チェックしてみてください。

・アップルレザー: イタリアンアップルレザー「Apple Skin」

・ カクタスレザー: サボテン由来のヴィーガンレザー「カクタスレザー」って知ってる?

・グレープレザー: ぶどうの由来のバイオレザー「べジュア」って知ってる?」

・パイナップルレザー: パイナップル由来のヴィーガンレザー「ピニャテックス」って知ってる?

・マンゴーレザー: マンゴー由来のヴィーガンレザー「フルーツレザー」って知ってる?

・キノコレザー: きのこ由来のバイオレザー「マイロ」って知ってる?

・コルクレザー: 木から取れるレザー「コルクレザー」って知ってる?


メーカーによって、それぞれ天然成分の含有量(生分解性度合い)は異なりますが、脱畜産業への関心の高まりからこのような一部天然由来のものが従来の合成皮革/人工皮革に代わり、新しい素材の選択肢として生まれてきていることは大変良い傾向のように感じます。

ただ、これらの植物性レザーも表記上は、上記の「合成皮革」か「人工皮革」という表記が好ましいようです。

私の知る限りでは、植物由来のレザーのそのほとんどが「合成皮革」をベースにつくられています。今まで様々なバイオレザーを見てきましたが、現時点では「人工皮革」をベースに製造しているところはまだないようですね!

 

ヴィーガンレザー徹底解説2 「どうしてヴィーガンレザーと呼ぶの?」

ここまで本革以外のレザーを上で3つご紹介してきましたが、これらのレザーには共通して動物性の素材が一切用いられていません。

つまり、合皮、人工皮革、植物皮革とそれぞれと異なる特徴や製法があるものの、動物性を使っているか使っていないかという点「ヴィーガンレザー」という大枠で分類されています!

ここで一旦話を戻したいのですが、LOVST TOKYOで取り扱っている「アップルレザー(Apple Skin)」のような植物由来のヴィーガンレザーも大枠はヴィーガンレザーに当てはまるということです。

最近は、一般的に安価で出回っている合皮も「ヴィーガンレザー」として打ち出すところが増えているので、ヴィーガンレザーの中にも種類があることを覚えておいていただけるとより良い選択ができるかなと思うところです!

「ヴィーガンレザー」でもメーカーがブランドレザーとして打ち出しているものは結構良いものだと思います。「天使の羽」で有名なランドセルもクラリーノというヴィーガンレザーが採用されてますから、わんぱくな子供でも6年以上使える設計ですよね!

実際この辺は「ヴィーガンレザー」のメーカーさんの技術力によるものが大きいですが、僕たちが採用しているイタリアの「アップルレザー(アップルスキン)」も元々イタリアの中でも有数のヴィーガンレザーメーカーであったので信頼できるブランドレザーを手掛けています。

ただ、まだまだほとんどの植物由来のヴィーガンレザーは、まだまだ効率良く生産できる体制が整っておらず、比較的高価に流通していますが廃棄されてしまうものを原料の一部として活用しているので、従来の合成皮革や人工皮革のように100%石油成分から成るものよりは環境負荷が小さく、軽くて水に強いという同様の性質を有しているのはそれでも魅力的だと考えます!

 

ヴィーガンレザー徹底解説3「ヴィーガンレザーは環境に優しいのか?」

動物にも環境にも優しいヴィーガンレザー
素材別の環境負荷構成

最後に、ヴィーガンレザーは動物に優しいだけではなく、地球に優しいのかという問いについて考えていきたいと思います。

上図は、 HIGG INDEXを参照した素材ごとに全体の環境負荷の構成をデータで表したものです。

水資源、地球温暖化などの項目が高い天然皮革(本革)に対し、PUレザー(合成/人工皮革)は全体的な負荷は低いものの、石油由来の樹脂を用いているため化石燃料の値が大きいですね!

枯渇燃料を使用している点を考慮すると、やはり一般的なヴィーガンレザーはサステナブルな素材としては疑問が残ります。しかし、その点でいうと植物由来のヴィーガンレザーは石油由来の樹脂の量を減らすという点でより良い選択かもしれませんね!

ただ、もしかするとこのような見解も参照するデータや様々な見方によってはこれが正しい!と一概には言えないところもあるかと思いますので、日々勉強しその答えを皆さんにアウトプットできるようにこれからも頑張っていきたいと思います!

 

ヴィーガンレザー徹底解説 まとめ

さて、今日は「ヴィーガンレザー」について一緒に考えてきました!ヴィーガンレザーについて少しでも理解を深めていただけましたらブランドを運営する身としては大変光栄です!

また、こんなことを書いておきながら恐縮ですが、まだまだ私たちも日々勉強中で、新素材のリサーチや日々学んだことを形にしながら挑戦を続けております!

なので、皆さんからも「こんな素材あったよ!」や「これどうなの?」と何か気になることやご質問がればお気軽にお待ちしております!

それでは今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

LOVST TOKYO 唐沢 海斗

\スタッフブログ気ままに運営中!/
  • KAITO | 代表取締役

    アメリカ留学時代に出会った「ヴィーガン」を受け入れられなかったという自分のネガティブな原体験から、LOVST TOKYO(ラヴィストトーキョー)を創業。ファッションの力で多様な価値観の浸透と「畜産業」由来の社会課題の解決を目指して活動しています!